2006年2月20日

旧東ドイツ北部のリューゲン島は、自然が美しく、ドイツ人の間で大変人気があります。私もおととし2週間ほど旅行してバルト海の美しさを堪能しました。ところで最近この島でドイツでは初めて、H5N1型ウイルスで死んだ白鳥が見つかり、ついに鳥ウイルスがドイツにも到達したことが確認されました。地元の地方自治体が中央政府に連絡するのが遅れたため、病気で死んだ鳥の回収が遅れて、マスコミから強い批判を受けました。原子力発電所の作業員のような防護服を着込んだ職員が、鳥の死骸を集めて回る様子が、ドイツ全国にテレビで放映され、まるで地震や津波など、大規模な自然災害でも発生したかのような騒ぎです。ドイツ政府は連邦軍をこの島に派遣し、鳥の死骸の回収にあたらせています。これから春の観光シーズンへ向けて、観光地リューゲンにとっては、大打撃になるでしょう。

ニコラス・ケイジ主演の「Lord of war」は、小火器廃止キャンペーンのお手本になりそうな、やや教育映画的な雰囲気の反戦映画でした。冒頭のAK47カラシニコフの銃弾の目から見た世界の描写や、AK47の発射シーンにレジスターの音を重ねる所などは、ユニーク。やや誇張した話でしたが、大いにありそうなストーリーであり、特にアフリカの「子ども兵士」の悲惨な現実を考えると、確かに小銃を第三世界に大量に販売することは、紛争を煽る一因となっているでしょう。